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BTSの新曲から80年代のマドンナまで。ファッションが楽しめるミュージックビデオ11。
音楽×ファッションの相関関係は続く。
ミュージシャンとデザイナーは昔からクリエイティブ面で手を取り合い、互いにミューズを提供しあってきた。ルックブックやランウェイショー、フォトシューティングなど、ファッションにおける重要な瞬間のいくつかは、デヴィッド・フィンチャーやデヴィッド・ラシャペル、メリナ・マツォウカスやハイプ・ウィリアムズなど、ミュージックビデオやジャケット撮影を手掛けるディレクターのレンズを通してとらえられてきたものだ。
特に1980~90年代は、マドンナとジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)、コートニー・ラブとゴージャスなグランジファッションなど、私たちはミュージックビデオで着こなしを学んだものだ。また、2PACことトゥパック・シャクールをはじめとするラッパーたちは、クロスカラーズ(CROSS COLOURS)、フブ(FUBU)、カールカナイ(KARL KANI)といった黒人によるブランドに大きな力を与えてきた。
そこで、ファッションが象徴的なミュージックビデオを11本を厳選。各時代におけるメモリアルな作品を振り返ってみよう。
- 「Formation」/ビヨンセ (2016)
正直なところ、このリストはすべてリアーナとビヨンセのビデオで埋めることもできるが、“クイーン・ビー”ことビヨンセの作品から1本だけ完璧なものを選べと言われたらコレだろう。
グッチ(GUCCI)の新シーズン・フルルックに加え、シャネル(CHANEL)、アレッサンドラ・リッチ(ALESSANDRA RICH)、ウォルフォード(WOLFORD)など、ひと目見ればわかるほどにさまざまなブランドを贅沢に使用している。
グラミー賞受賞歴のあるディレクターで、2019年には映画『Queen & Slim』で映画監督デビューした、メリナ・マツォウカスを監督に起用し、ニューオーリンズで撮影された。
また、それまで自身の政治的立場を表に出さなかったビヨンセにとっても重要な作品だ。警官による暴力、いまだ癒えることのないハリケーン・カトリーナの爪痕、人種差別問題、クリオール文化、カラーリズム、そしてセレブリティといった、当時の社会問題に切り込んだという点でも興味深い。
- 「Bitch Better Have My Money」/リアーナ (2015)
Youtubeより
リアーナと4人組の映像集団メガフォースが監督した、7分間に及ぶ壮大なミュージックビデオ(職場では決して見ないように!)は、人種、階級、資本主義がテーマ。そして、そのファッションの素晴らしさといったらため息ものだ。
メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)のローファー、トム フォード(TOM FORD)のデニム、ディオール(DIOR)のサングラス、そしてレックス クロージング(LEX CLOTHING)のラテックスなど、5年以上経った今見てもはっとさせられるアイテムがかわるがわる登場する。
閲覧注意なこのストーリーは、リアーナが実際に経験した金銭がらみのトラブルが基になっているとか。俳優のマッツ・ミケルセン(2021年の第93回アカデミー賞国際長編映画賞受賞作『アナザーラウンド』で主演)、エリック・ロバーツ(ジュリア・ロバーツの兄)、モデルのレイチェル・ロバーツといった有名人から、モデルでDJのシタ・アベラン、サナム・シンディといったリアーナがインスタグラムハントしたインフルエンサーまでが出演しているのも見ものだ。
3.「Butter」/BTS(2021)
ビルボードやギネスなど数々の記録を打ち立てているBTSだが、入念に作り込まれたコンセプトと、一貫したストーリーの中に散りばめられた伏線など、毎回壮大な世界観を描くミュージックビデオも評判だ。
その重要な要素のひとつがファッションであることは間違いない。世界的ヒット曲「Dynamite」もグッチ(GUCCI)やサンローラン(SAINT LAURENT)を用いたレトロヴィンテージなスタイルが話題だったが、5月21日に第二弾となる英語曲「Butter」のMVが公開された。
襟元にビジューが施されたヴェルサーチェ(VERSACE)のダブルのブレザー姿のJUNG KOOKから始まり、バルマン(BALMAIN)のビッグショルダーが目を引くJ-HOPE、真っ白なサンローランのブレザーに身を包んだJINらのスタイリッシュなモノクロ映像から、場面が変わるごとにさまざまなスタイルを見せつけた。
ギムナジウムのシーンでは、JINはマルニ(MARNI)、JUNG KOOKはニードルズ(NEEDLES)、SUGAはパーム・エンジェルス(PALM ANGELS)とそれぞれがトラックスーツを纏い、JIMINはグッチ、J-HOPEらはムーディディ(MUDIDI)のロゴTシャツというように、スケーターブランドや韓国人、日本人デザイナーズをミックス。
フレームにロゴが散りばめられたVのシャネル(CHANEL)や、GGマーモントが施されたRMのグッチのサングラスなど、アクセサリー使いも魅力的だ。
監督は、BTSとはデビュー曲からの付き合いとなる、ルンペンズ(Lumpens)のチェ・ヨンソク。「Dynamite」も手掛けており、2020年MAMA(Mnet Asia Music Awards)では、ミュージックビデオ監督賞を受賞するなど、現在のK-POP MV界で最も注目されているクリエイターの1人だ。
4.「Tears Dry On Their Own」/エイミー・ワインハウス (2007)
真のファッショニスタであるエイミー・ワインハウスが映像監督デヴィッド・ラシャペルとのコラボでグラミー賞5部門を受賞した2006年のアルバム『Back to Black』から、忘れられない1曲を。
ロサンゼルスのエコー・パーク周辺とハリウッド・ブルバード、グランド・モーテル内で撮影されたこのビデオでは、歌手のロニー・スペクターから女優のブリジット・バルドーまで、エイミーの憧れの人すべてを意識したようなファッションを見ることができる。
ボリュームのあるバックコームのビーハイブ(蜂の巣)ヘア、バレエパンプス、太いブラックアイライナー、極小のショーツに合わせたベスト、ヴィンテージのギンガムドレスなど。ちなみに、このギンガムドレスは、後にエイミー・ワインハウス基金のオークションで4万7475ポンドで落札されている。
当時、多くのイギリスの音楽メディアからこのスタイルについての批判を受けていたが、彼女がファッションを通じて与えた影響は否定のしようがない。
5.「Freedom! ’90」/ジョージ・マイケル (1990)
この6分半の作品ほどファッションビデオらしいファッションビデオはないだろう。当時(そしてもちろん今に至るまで)世界的スーパーモデルの中のスーパーモデル、ナオミ・キャンベル、リンダ・エヴァンジェリスタ、クリスティ・ターリントン、シンディ・クロフォード、タチアナ・パティッツといった豪華メンバーが出演しているのだ!
このスタイリッシュなネオノワールのビデオは、ピーター・リンドバーグによるUK版『VOGUE』1990年1月号の表紙にインスピレーションを受け、ロンドン南部の目立たない場所でデヴィッド・フィンチャー監督により製作された。ヘアスタイリストのグイド・パラオ、メイクアップアーティストのキャロル・ブラウン、スタイリストであり『VOGUE』のコントリビューターのカミラ・ニッカーソン、写真家のマリオ・ソレンティなど、当時のアップカミングなクリエイターたちが参加している。
- 「Bad Romance」/レディー・ガガ (2009)
フューチャリスティックで芸術的なこのショートビデオは、映画『ハンガー・ゲーム』の続編を引き受けたことでも知られる、フランシス・ローレンスが監督を務めた。そして今となっては、天才アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)へ捧げる意味深い作品となってしまった。
マックイーンは親友のレディー・ガガのこのビデオのために、あの有名なアルマジロシューズや、自身の『プラトンのアトランティス』コレクションをいくつも送っていた。そして、ガガがそのお返しともいうように、アレキサンダー マックイーン2010年春夏のランウェイがファッションショー史上初となるオンライン配信を行うと発表して、「SHOWstudio」にアクセスが殺到してサイトがダウンするという不測の事態を引き起こしたのも懐かしい。
- 「Watermelon Sugar」/ハリー・スタイルズ (2020)
ハリー・スタイルズとスタイリストのハリー・ランバートが手を組み、グッチの20-21年秋冬の服などを纏って、70年代の雰囲気にどっぷり浸った作品。気持ちよさそうなクロップトップのニット、オーバーサイズのサングラス、ボヘミアン風スキニースカーフなど、ランウェイで目に留まったアイテムをピックアップして作り上げた。
ビデオは新型コロナウイルス感染症による都市封鎖前にマリブで撮影された。今や恋しくも思えるが、たくさんの服を着ていない人たちに囲まれて、スイカをほおばるハリーのスローモーション映像を心ゆくまで存分に楽しめる。
この曲は2021年のグラミー賞を受賞したが、このグッチのフルルックもまた、受賞に値するだろう。
- 「Violet」/ホール (1994)
1990年代のファッションを象徴するようなこのビデオは、クラシックなコートニー・ラブのスタイルが詰まっている。ヴィンテージのバレエドレス、黒いベビードール、シースルートップス、そしてたっぷりの口紅。アクセサリーは、セージグリーンのフェンダー製ギターとぼさぼさの髪を無造作に留めたヘアクリップだ。
監督は、写真家のマーク・セリンジャーと『Rolling Stone』誌の元アートディレクター、フレッド・ウッドワード。この世界観のインスピレーションは、ドラッグによるフラッシュバックだとコートニーは語っている。また、ビデオに登場するストリッパーは、ロサンゼルスの伝説的なビキニバー、Jumbo’s Clown Roomで実際に働いている女性たちで、彼女自身1980年代にここで働いていたという。
- 「Like A Virgin」/マドンナ(1984)
1980年代に子ども時代を過ごした人で、じゃらじゃらとしたクロスも「BOY TOY」ベルトも、ネットもレースも身に着けなかったというなら、一体何をやっていたのか!? と聞きたいほどだ。
ネオングリーンのTシャツの下からのぞくブラに始まり、自分で切ったような黒いクロップトップ、真っ赤な唇に斬新なウェディングドレスまで、これまで見たことのないマドンナがヴェネチアの町を踊り歩く姿を、私たちは驚きと畏敬の目で見つめていた。
まさに目の覚めるような映像だった。不動の地位を築き、ポップカルチャーに最も影響を与えたアーティストのひとりであるマドンナは、初日から既にファッションアイコンだったのだということがわかる。
- 「The Rain (Supa Dupa Fly)」/ミッシー・エリオット(1997)
Miss Eがミュージックビデオのシーンに華々しく初登場したのは、クールな女性4人組グループ「シスタ」のメンバーとしてだった。それ以降、レザースーツ(2002年のグラミー賞)、大ぶりのイヤリング(すべてのビデオで)、カスタムのトラックスーツ(もちろん彼女がコラボしているアディダスに限る)、そして16年秋冬マーク・ジェイコブスの装飾的なパファージャケット(キャンペーンヴィジュアルの撮影はデヴィッド・シムズ)など、彼女のスタイルは的を外したことがない。まさに、アイコンにしか成しえないことだ。
魚眼レンズで撮影されたこの「The Rain」の映像監督を手掛けたのは、ヒップホップシーンに欠かせないハイプ・ウィリアムズ。ティンバランド、リル・キム、ダ・ブラット、ショーン・コムズといった豪華共演者のなかで、ミッシーはパテントレザーのスーツを見事に着こなしてみせた。
- 「Keep Ya Head Up」/2PAC(1993)
2PACことトゥーパック・シャクールには、ヒップホップ界のベストドレッサー賞を与えたい。後ろで結んだバンダナ、バケットハット、ずり下げたボクサーパンツ、だぼだぼのオーバーオール、ティンバーランド(TIMBERLAND)のブーツにカーハート(CARHARTT)のデニムなど、まさに1990年代を象徴するスタイルをつくりあげた。
今のムーブメントよりも遥か前に、黒人女性の地位向上を願って歌った93年の「Keep Ya Head Up」のビデオでは、クラシックなカールカナイのストライプTシャツに鼻ピアス、グリーンのだぼっとしたスウェットパンツ、少し傾けて後ろ向きにかぶったキャップをチョイス。母親のアフェニと、親友でありウィル・スミスの妻として知られるジェイダ・ピンケット・スミスも、ビデオにゲスト出演している。
Text: Hattie Collins
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